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2016年03月08日

クロウサギとハブ

「ハブとクロウサギは仲がいい」と聞いたことがある。
本当にそうなのだろうかと疑って止まない。

以前、クロウサギとハブに関する民話を読んだことがあり記録しておいた。
何の本だったか記録しておかなかったので分からない。
その内容をそのまま掲載します。

ある年、毒蛇のハブが里に多く下りてきた事があった。
噛まれて死ぬ人が後を絶たなかった。
人々は怒り、奄美の島々からハブを根絶してしまおうと、大々的な山狩りを行ってハブを皆殺しにする事に相談がまとまった。
それを聞いて、ハブを気の毒に思ったのが里で飼われていたウサギだった。
ウサギは急いで山へ出向き、ハブの王様にこれまでの事をすっかり話して聞かせた。
ハブの王様は、奄美の島中のハブにこの事を知らせたので、ハブ達は山狩りの前に隠れる事ができ、辛き命を助かった。
一方、修まらないのは人間達だ。
ハブ達に山狩りの事を密告したのがウサギの仕業だと知れると、腹いせにウサギをひっ捕らえ、散々折檻した挙句、煙燻しにして耳を削ぎ斬り、山の中に放逐してしまった。
しかし、ウサギは死ななかった。
煙で燻されて毛が真っ黒になり、耳が短くなってしまったけれど、ちゃんと生き長らえて、多くの子孫を残した。
奄美の島に細々と生きるアマミノクロウサギ。 
彼等はこの義侠心溢れたウサギの子孫だと伝えられている。
そして、ハブ達は人間よりも偉かった。
己の身も省みず、命を賭して自分達を救ったウサギの恩を決して忘れなかった。
だからハブは、普通のネズミや小鳥は襲って食べてしまうけど、成長したアマミノクロウサギにだけは決して手を出さないと言う…。


ウサギは燻されて耳を切られたために、黒く耳の短い今の姿になったんですね。
民話は民話としておもしろいですね。

クロウサギとハブ
クロウサギとハブ







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Posted by yamachan at 08:30 │民話